繁殖初成功のサメ公開、ドリルの刃のような卵も[5/25]

そすんさーρφ ★

2016年05月25日 09時57分
しま模様が特徴のポートジャクソンシャークの幼魚（１９日、大洗町のアクアワールド茨城県大洗水族館で）
http://www.yomiuri.co.jp/science/20160524-OYT1T50179.html

　アクアワールド茨城県大洗水族館（大洗町磯浜町）で、日本で初めて飼育下での繁殖に成功したサメ「ポートジャクソンシャーク」の幼魚が一般公開されている。

　ドリルの刃のような形が特徴の卵も展示されており、来館者の目を引いている。

　ポートジャクソンシャークは、オーストラリア、ニュージーランドの沿岸に生息するネコザメの一種。シドニー近郊のポートジャクソン湾で捕獲されたことに由来して名付けられた。全長１・５メートルほどにまで育つ。

　同館で、親が交尾し、産卵したのが２０１４年１０月末。昨年８月に、５個の卵から全長１８センチの幼魚が孵化ふかした。個体を輸入した０１年から約１５年の月日を経た、念願の誕生だった。

　その後、幼魚の状態が安定してきたため、入場口付近に展示用の水槽を置き、今月１３日に一般公開を始めた。飼育担当の柴垣和弘さん（４５）は、「どんどん成長して精悍せいかんな顔つきになるんです。幼い顔が見られるのは今だけ」と表情を崩した。

　柴垣さんは、これまでも同館で「バリキャットシャーク」など別種のサメの繁殖に国内で初めて成功してきた。個体の輸入制限によって、国内でラッコなどの動物の数が少なくなっている中、柴垣さんは飼育下繁殖の成功の意義について、「ポートジャクソンシャークは現在輸入制限はないが、将来はわからない。
制限がかかったとしても個体を確保でき、様々な生育ステージでの展示もできることは強み」と説明。「（展示のために）自然個体を捕獲し、生態系に影響を与えることがなくなる」と話している。開館は午前９時～午後５時。入場料は大人１８５０円。小中学生９３０円（土曜は４６０円、除外期間あり）。

2016年05月25日 09時57分 Copyright © The Yomiuri Shimbun