【国際】米国がシリアでなくイラクを空爆する理由とは…　米国は法律によってシリアには介入できない [08/14]

1 ：◆CHURa/Os2M＠ちゅら猫ρφ ★：2014/08/14(木) 01:32:32.29 ID:???

★米国がシリアでなくイラクを空爆する理由とは
記者:ALESSANDRIA MASI 翻訳者:加藤仁美 | 2014年8月13日 23時35分 更新

米国は、イラクへの空爆は人道的支援だとしているが、問題はもっと複雑である。オバマ政権が空爆に
踏み切った動機の背景には、多くの点で、2003年3月にジョージ・W・ブッシュ権がイラクへ侵攻した、
いわゆるイラク戦争が思い起こされる。なぜオバマ大統領は、イラクとシリアで勢力を拡大している
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(ISIS)の拠点に直接関与するのか。その理由を検証する。

7日、ISISによってイラクのクルド人地域の複数の町が制圧され、宗教上の少数民族ヤジディ教徒が
大虐殺される可能性が示唆された後、米国による空爆が始まった。米国防総省のカービー報道官によると、
米軍のFA18戦闘機2機が8日午前6時45分ごろ、イラク北部の町アルビル近郊でISISの火砲部隊に対し
最初の空爆を行い、重量500ポンド(約230kg)のレーザー誘導爆弾を投下したという。

オバマ大統領は11日、ペンタゴン(米国防総省)は既にISISと戦っているクルド人組織に直接、武器を
供給したと発表した。オバマ大統領のこうした動きは、表明するか否かにかかわらず、2003年の軍事
介入時と非常によく似ている。2つの軍事介入はいずれもクルド人を保護し、米国の権益を守り、
脅威を与えた宗派組織を取り除くために決定された。

「北部クルド人自治区の民兵組織ペシュメルガは、かなりの勢力を持つ」と米シンクタンクのランド研究所、
カール・ミュラー上級政治学者は述べて「彼らは私たちとともに活動できる地上部隊だ」と語った。

米国が2003年にサダム・フセイン氏を失脚させるためにイラクに侵攻したとき、フセイン氏の支配下で
ペシュメルガは大虐殺を受けた数年後であり、進んで米国と同盟を結んだ。同様の事態がクルド人を待っている。
仮にISISがイラクで主導権を握った場合、それはイラクでの米国の立場を脅かす可能性がある。
クルド人地域は依然としてイラクにおける唯一の親米地域であり、現在の空爆はそれを維持することを目指している。

「これまで比較的安全とされてきたクルド人地域をISISから擁護し、クルド人地域から逃れた難民を保護したい」
とミュラー氏は述べた。そして「これを実現する方法は、ISISの能力を奪うか、脅威を与える姿勢を示すか
どちらかである。非常に大きな仕事になるかもしれないが、あるいはわずかな成果しか出せないかもしれない。
費用がかかり広範囲に及ぶものだからだ」と語った。　>>2へ続く

http://jp.ibtimes.com/articles/60334/20140813/422636.htm

2 ：◆CHURa/Os2M＠ちゅら猫ρφ ★：2014/08/14(木) 01:32:40.00 ID:???

>>1より

現在の空爆は、アルビル周辺のISISの拠点をターゲットにしている。アルビルはクルド人自治区の主都であり
米国領事館がある。オバマ大統領によると、アルビルには「数千人の」米国人がいるため保護が必要であるという。
2003年の軍事力の行使もまた、2002年に議会を通過したイラク戦争への決議によると「イラクがもたらす
継続的な脅威に対して米国の安全保障を擁護する」ために展開された。

アルビルには米国の大手石油企業が多数進出している。とりわけ、エクソンモービル社やシェブロン社などの
大手石油企業は、イラクの北部クルディスタン地域で重要な掘削事業を展開している。クルディスタンの主な
住民は伝統的にクルド人である。ISISは6月にバクダッドの約200キロ北にあるバイジの主要な石油精製所である
バイジ・プラントなどを掌握した。アルビルも同様に掌握されれば米国経済は打撃を受けることになる。
2003年にもイラクの石油は米国にとって重要な利権であった。

ISIS(現在は「イスラム国家」としても知られている)過激派組織は、2003年のイラク戦争の余波を受けて
「イラクのアルカイダ」の下に発生した。「ダーイシュ(アラビア語で言うISISの略語)」は、外国人を含む
新たなジハード主義者を取り込みながら、その自律性と残虐性を増してきた。他の反政府グループがイラク政府と
衝突しているのと同様に、ISISはアサド政権を覆そうとしてきた。しかし、他の反アサド勢力と異なるところは、
ISISはシリアの国境を越えて移動し、シリアとイラク両国にまたがる政府を確立したいと考えているところである。
約1年前には、誰もISISがここまで勢力を強化するとは思わなかった。今年2月、ISISはシリアでの残虐な攻撃に
よってアルカイダから切り離された。

オバマ大統領は1月にISISについて尋ねられたときに「ここで見られる類似は、厳密に言うと、もし大学運動部の
二軍チームが米プロバスケットボールチームのロサンゼルス・レイカーズのユニフォームを着たとしても、
そのことで彼らがレイカーズのスーパースターのコービー・ブライアント選手になれるわけではないということだ」
と答えた。5月末までにISISはイラクを侵攻してモスルの町を掌握し、国際社会に対してその存在を示した。

ISISは民間人に脅威を与えているとして悪評を呈しているが、これまでにも拘束したイラク軍兵士を大量虐殺した
写真をインターネット上に発信している。真偽の程が確認できないものもあるが、残虐な事件の報告は増加して
いるとされる。少年兵も珍しくないとされ、厳格なシャリア法(イスラム法)が課され、黒と白の旗を揚げる。

ISISはシリアできわめて破壊的な活動を展開しているにもかかわらず、米国はシリアに軍事介入をしていない。
その理由の1つは、シリアが石油を産出していないからである。米国はシリアともいくつか同盟関係を持っているが、
それは、イラクのクルド人自治政府やクルド人民兵組織ペシュメルガとの強い関係とは比べものにならない。
イラク中央政府とつながりイラクの安全性とつながっている」とセンチュリー財団で米国の外交政策と中東問題を
専門とするマイケル・ハンナ上級研究員は語った。

その一方で、ISISと米国は、シリアでは共通の敵を有する。アサド政権である。ミュラー氏は「米国との関係が
あまりうまくいっていないシリアを脅かしている組織の後を追いまわしても、逆効果になる」と指摘した。

国際的な人道法もこれらの違いを作りだしている。米国は、法律によってシリアには介入できない。
その理由は、シリアには法律上の主権が存在しており、そこへ爆弾を投下する何らかの外国の存在は、
国連安全保障理事会の承認を得る必要がある。これに対して、イラクとクルド人自治政府が、
米国に特別な支援を求めたのだから」とハンナ上級研究員は語った。

＊この記事は、米国版 International Business Times の記事を日本向けに抄訳したものです。

3 ：七つの海の名無しさん：2014/08/14(木) 08:12:50.96 ID:q+eRFVILF

クルドか・・・

4 ：七つの海の名無しさん：2014/08/14(木) 09:12:42.66 ID:WDwIsa4j/

イスラム教スンニ派過激派組織ISISと戦っているクルド人組織を支援か
ISISって随分悪い意味で名が知れ渡ってきたね