プロレスごっこで任豚にバックドロップかけたら植物人間になった＼(^o^)／

名無しさん必死だな警備員[Lv.4(前13)][苗]

俺くんと山岸と曽我部の３人が廊下でニシオとプロレスごっこして遊んでいてつい力が入ってバックドロップしたら頭を床にうちつけて起きなくなって３人で口裏合わせてコイツが自分で転んだことにして担任の齋藤先生呼んだらとりあえず保健室に運ばれて養護教諭は救急車も呼ばず保健室ベッドに２時間ほど寝かせる対応したがまだ起きないので教頭のクルマで病院に連れて行ったら頭蓋骨骨折と頸椎損傷していたみたい。
いつもニシオとプロレスごっこしているのを知ってて見て見ぬふりしてくれて、あの日もバックドロップの２分ほど前にニシオに俺が四の字固めをかけて山岸が腹に蹴り入れまくって、曽我部が汚い雑巾をニシオの顔にこすりつけて、「いたい！いたい！やめてーー！」とニシオが泣き叫んでいる横を何も言わず素通りしていったのだが、大人にとっても不都合な真実は封印してくれた恩師の齋藤先生には感謝。

半年ぐらいしてニシオの両親の強い希望で齋藤先生と俺・山岸・曽我部の３人でニシオに会いにいった。
両親は学校側の説明を鵜呑みにし、３人をいじめ加害者と認識せず、息子といつも遊んでいた仲の良い友達だったと認識していた。
車椅子の上で目と口を半開きにして頭を右に傾けていた。２時間に１回目薬をささないといけないらしく、両親が介護するのは大変そうだった。
呼びかけても反応はない泥人形ニシオのことはどーでもよかったのだが、先生や両親の手前、建前上「ニシオ、早く元気になってね」と声をかけ、クラス全員の寄せ書きを置いてきた。ファミコンが好きだったニシオへみんなからのプレゼントで、カービィぬいぐるみを置いてきた。
とても良いことをした。

卒業式には両親が車椅子を押してニシオを連れてきた。卒業証書受け取りのため壇上に上がるのは大変なので、ニシオのときだけ校長が降りてきた。
俺、山岸、曽我部の３人が「ニシオ、君はいつまでも僕たちの仲間だよ」と語りかけると両親は嬉しそうにしていた。

ニシオはしばらく寝たきりののち二十歳になる前に亡くなったそうだ。
ドイツ留学が決まっていたニシオの兄は経済的な負担と弟の介護のために留学を諦め、医師になる夢も諦めて、今も老人ホームで介護士として、泥人形となった年寄りの下の世話を中心とした尊い仕事をしている。

卒業して３０年、同窓会をやったら恩師の齋藤先生も来てくれた。
先生は退職後も青少年になぎなたを指導されているそうで、あの時と変わらない人格的に優れた教育者がそこにいた。
ニシオの話題は誰一人出さなかった。