援交防げ　サイバーの目　少女補導、４月以降もう９０人

TwilightSparkle ★

　援助交際の呼びかけなど、インターネット上に不適切な書き込みをした児童に身分を隠して接触する
「サイバー補導」に、警察が力を入れている。本年度、島部を除く全署の補導担当警察官にスマートフォ
ンを配備した警視庁は四月以降、昨年度を大幅に上回るペースの九十人の少女を補導。援助交際相
手の成人男性ら六人を摘発した。ネットを通じた援助交際や下着売買の広がりをうかがわせる。　（北
川成史）
　五月下旬の夕方、ＪＲ新宿駅の改札前。人待ち顔の男性が、近づいてきた制服姿の少女に声を掛け
た。
　「○○（ネット上の愛称）ですね」。「そうです」と答える少女。「いくつ？」「十七歳」
　すかさず、男性が警察手帳を広げた。「援助交際の書き込みしちゃ駄目だよね」。少女の表情が固ま
る。肩を落とし、警察官二人に両脇を抱えられ、警察施設に連れて行かれた。
　実際は、少女は都内の高校一年で十五歳だった。五月上旬、スマホの掲示板アプリに「えん（援助交
際）できるひと」「さんご（三万五千円）」と書き込んだ。警視庁の警察官が、サイバーパトロールで発見。
身分を隠してやりとりし、売春相手を装って、新宿で待ち合わせをした。
　「洋服代や携帯電話代がほしくて昨年末から十回以上、援助交際した」と少女は明かした。見知らぬ
人と会う危険性を諭され、涙を浮かべて「もうやりません」と反省を口にした。
　サイバー補導は二〇〇九年、静岡県警が始めた。昨年四月、十都道府県警に広がり、十月から全国
で実施されている。街頭補導では見つけづらい児童買春などの被害防止が目的だ。
　スマホの普及に合わせ、警視庁は、全署に配備したスマホで、掲示板アプリなどに目を光らせている。
　警視庁は昨年度、百二十五人をサイバー補導。これを端緒に、児童買春などの容疑で十八人を摘発
した。スマホ全署配備後、四～六月の三カ月で昨年度全体の七割超を補導している。非行歴がない少
女が補導され、連絡を受けた親が驚くケースもあるという。
　内閣府の昨年度の調査によると、子どもが携帯電話を所持している保護者のうち、有害サイトを制限
するフィルタリングを取り入れるなどしていたのは中学生６１％、高校生４９％だけだ。
　警視庁少年育成課の担当者は「ネットやスマホが身近になり、隠れて援助交際や下着の売買をしやす
くなっている。家族で危険性を話し合い、フィルタリングを取り入れるなどしてほしい」と呼び掛けている。

東京新聞:援交防げ　サイバーの目　少女補導、４月以降もう９０人:社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014072102000107.html

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援交防げ　サイバーの目　少女補導、４月以降もう９０人