【人事】造船工業会の加藤新会長「明るい兆し見えてくる」

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http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ20HPL_Q7A620C1000000/

2017/6/20 16:12

　日本造船工業会は20日、新会長に三井造船の加藤泰彦相談役が就任したと発表した。足元の受注環境が厳しい逆風下での船出となるが、同日の就任記者会見で加藤会長は「世界経済の回復で老齢船のスクラップなどが進み、明るい兆しが見えてくると期待している」と今後の見通しを語った。

http://www.nikkei.com/content/pic/20170620/96958A9E93819688E0E29A829E8DE0E2E2E4E0E2E3E5E2E2E2E2E2E2-DSXMZO1788155020062017I00001-PN1-3.jpg
日本造船工業会の新会長に就任した三井造船の加藤泰彦相談役（20日、東京・港）

　2016年の新造船受注量は372万総トンと15年の６分の１に沈んだ。今年２月ごろから受注は増えたものの、17年通年で1000万総トンには達しない見通し。加藤会長は「船腹の過剰感は最低でもあと半年は続くだろう」と指摘した。

　ただ、20年に船舶の環境規制が全海域で強化される。船を建造するのに２年程度かかることから、「来年度には環境規制強化をにらんだ船のリプレース（更新）、新規発注が出てくるのではないか」と期待を寄せた。

　加藤氏は36代目の会長で、任期は２年となる。会長は三菱重工業や川崎重工業など大手総合メーカーから選出されることになっている。前任の村山滋会長（川崎重工会長）を含め過去３人は非造船部門の出身だったため、加藤氏は６年ぶりに造船部門出身の会長となる。（松田崇）