【経済】5月の首都圏のマンション発売18％減、大型物件控え低水準

海江田三郎 ★

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL16HJ7_W5A610C1000000/
　不動産経済研究所（東京・新宿）が16日発表したマンション市場動向調査によると、
５月の首都圏の新規発売戸数は前年同月比18.7％減の3495戸と５カ月連続で減少した。
５月の減少率としては2009年（19.6％減）以来６年ぶりの低い水準。東京23区で６月以降に予定される
今年の目玉物件の発売を前に、大型物件の供給がなかったことが影響した。

　実際に売れた戸数の割合を示す月間契約率は71.1％と前年同月から7.8ポイント低下した。
好不調の目安となる70％を５カ月連続で上回ったものの、東京23区では70％を下回るなど、
６月以降の大型物件の発売を前に消費者はマンション購入を手控えたようだ。

　６月の発売戸数は4500戸前後を見込んでおり、前年同月（3503戸）を上回る見通し。
三井不動産レジデンシャル（東京・中央）が湾岸部の江東・豊洲で手がける大規模マンションなど、
2015年の目玉物件の供給が今後控えており、同研究所は「都心部の落ち込みは一時的」とみる。

　併せて、同研究所は15年上半期の首都圏の新規発売戸数を１万9000戸程度と予測しており、
２年連続で２万戸を下回る見通し。14年上半期は１万9394戸だった。郊外部の落ち込みが重荷となったとみられる。

　近畿圏の５月の発売戸数は20.9％増の1920戸。月間契約率は10.1ポイント低下し、75.2％となった。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕