【労働】管理職も短時間勤務 | 読売新聞：大手小町 [2014/04/29]

依頼スレ123:149＠かじりむし ★

管理職も短時間勤務
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/special/feature/CO006270/20140422-OYT8T50231.html
読売新聞：大手小町（月野美帆子）　2014年04月29日

　育児のための短時間勤務制度を利用している女性が、管理職になるケースが
少しずつ出てきた。限られた時間の中で職責を果たすためには、部下と情報を
共有し、仕事を任せることがカギになる。

仕事は抱え込まず　部下に任せて

　介護サービス業の「パナソニックエイジフリーショップス」（本社・大阪府
門真市）の生産性向上室課長を務める小松多恵子さん（４４）は、２人の子ど
もの子育てのため、１日の労働時間を１時間短縮し、７時間勤務で働いている。
通常勤務よりも３０分遅く出勤し、３０分早く退社する。

　第２子の育児休業から復帰した２００８年から短時間勤務で働いてきたが、
昨年４月に課長に昇進した。全国各地にある店舗の業務指導を担う部署の管理
職で、部下は２３人。

　職場にいる時間が短い分、小松さんが心がけているのが「部下に仕事を任せ
る」こと。そのため、仕事上の重要な項目や注意点をメモにして渡すようにし
ている。「自分で仕事を抱え込まないことが大切。仕事を任せることは、課員
の育成にもつながる」と話す。

工夫して情報共有

　オリックス（東京都港区）で法人向けの電子商取引を担当する部署のマネジ
ャーを務める柘植（つげ）あかねさん（４１）は、長男（３）の保育園のお迎
えのため、２０分早く帰宅する短時間勤務で働いている。心がけているのは「
情報の共有」だ。帰宅後に部署に問い合わせがあることもあれば、子どもの発
熱などで急に休まなければならないこともある。

　「自分の業務の資料やデータを、社のコンピューター上などで見られるよう
にし、部内で共有しています」

　オリックスグループの短時間勤務制度の利用者は、女性社員の１割にあたる
約３３０人。「やる気のある人なら短時間勤務でも管理職登用の対象となる」
と同社の人事担当者は話す。

　短時間勤務の女性は「子育て中心で仕事への意欲が低い」と見られがちだ。
だが「２１世紀職業財団」（東京）が昨年、従業員３０１人以上の企業に勤め
る、子どもがいる女性社員に行った調査では、短時間勤務制度を利用した人は
３４％で、制度を利用した人と利用しなかった人の間で、仕事に対する意欲や
昇進意欲に差が表れなかった（インターネット調査、回答者約２３００人）。

　セブン―イレブン・ジャパン（東京都千代田区）の吉田希美枝さん（３５）
は、昨年９月にトレーニング部門のマネジャーになった。長男（４）の子育て
のため、３０分早く帰る短時間勤務で働いている。

　悩みの一つは、部下と顔を合わせる時間が少ないこと。そこで吉田さんは、
自身のスケジュールを含め、業務の進行状況や途中経過を、密に連絡し合うこ
とを心がけている。

　女性活用に詳しいキャリアコンサルタントの植田寿乃（ひさの）さんは、短
時間勤務の管理職の働き方について「情報を共有しつつ、部下に仕事を任せて
育成するようにして」と助言する。酒席でコミュニケーションを取る「ノミニ
ケーション」は、「ランチで十分代用できる」。また「会議は終わりの時間を
決め、時間内で何を決めるかをはっきりさせて開催する」ことをアドバイスす
る。