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【福岡】更生施設営む元暴走族総長 更生に駆ける元不良 「田川ふれ愛義塾」[09/30]

1 :坊主 ★:2018/09/30(日) 18:11:21.92 ID:CAP_USER.net
暴走族時代の工藤さん=本人提供
http://cdn.mainichi.jp/vol1/2018/09/30/20180930ddm001010035000p/8.jpg

 ◆200人の若者に支援の手

後悔と孤独の末に

 「田川ふれ愛義塾」がある福岡県田川市は、炭鉱で栄えた筑豊地区の中心都市の一つとして全国から労働者が集まっていた。しかし、塾を運営するNPO法人「TFG」理事長の工藤良(りょう)さん(41)が同市で生まれた1977年には既に市内の炭鉱は閉山しており、かつてのにぎわいはなくなっていた。

 「他に遊びがないので暴走族に入り、何度も警察の世話になりました。子どもが生まれて初めて真面目になろうとした時も、半年ももちませんでした」。8月3日、全国から見学に訪れていた更生保護施設の職員らを前に、自身の生い立ちを語り出すと、同業者たちは驚いたように聴き入った。

 炭鉱閉山後も地域には労働者の荒っぽい気質が残っていた。一家が暮らす団地の中では違法な賭場が開帳され、定職に就かない父親はギャンブルにのめり込んで借金を作った。

 小学2年生の時に両親が離婚し、父が出て行った。工藤さんと6歳下の弟を育てるため、母朝代(あさよ)さん(63)はスナック勤めを始めた。帰宅は深夜。「グレた」のはこの頃からだ。仲間を従えて暴れ回り、授業を妨害した。5年生でスクーターを乗り回し、中学2年の時、地元に暴走族チーム「極連會(ごくれんかい)」ができると最年少メンバーになった。

 「集まって騒いで、その日が楽しければ良かった」。他の暴走族と乱闘を繰り返し、シンナーも覚えた。中学3年の時には窃盗と恐喝で保護観察処分になり、高校にも進学せず17歳で3代目総長に就いた。暴走行為で初めて逮捕されたのは18歳。総長は引退したが、少年院を出るとすぐ仲間たちの元に戻った。

 友人の紹介で知り合った優希(ゆうき)さん(39)と21歳で結婚し、長女の梨蘭(りらん)さん(19)が生まれた。「今度こそ真面目になろう」と決意し、建設現場で働き始めたが、長続きしない。それどころか覚醒剤の密売に手を染め、暴力団と暴走族をつなぐ「パイプ役」になっていた。「こんな父親、いない方がまし」。優希さんは娘を連れて家を出た。生活は荒れ、半年後、覚醒剤の使用で2度目の逮捕となった。

 勾留された田川警察署の留置場で、後悔と孤独が押し寄せた。仲間に覚醒剤を広めて裏の道に引き入れ、大切な妻と娘を失った。「仲間を元のレールに戻すから、あと一度だけチャンスをください」。離婚を告げるつもりで面会に来た妻と母に、工藤さんは頭を下げた。

 それからが大変だった。23歳の春、執行猶予付きの有罪判決を受けて釈放されると、出迎えの中には暴力団組員の姿もあった。「一人で抜けた」負い目から昔の仲間と街でばったり会うのを恐れた。夜中に階段から足音が響いてくると、「俺を恨んでいるやつが殺しにきた」と妄想に駆られ、自殺しようと包丁を手にした。

 「自分は心が弱いから修行して鍛え直したい」。思い詰めた工藤さんは、ある晩、地元にある「正法寺(しょうぼうじ)」の住職で、同じように不良少年になっていた弟の保護司を務めていた長野量一さん(68)を訪ねた。毎週土曜日、本堂で30分間座禅を組んだ後にする長野さんとのとりとめのない話が工藤さんを救った。

 両親の離婚後、幼い弟と夜に留守番をしている時、近所のおじちゃんやおばちゃんが様子を見に来てくれたこと。総長時代、心配した母の朝代さんが車で「正月走り」についてきて、離れた場所で立って見守っていたこと。「居場所がないと思って暴れ回っていたけれど、いつも心配してくれる人が近くにいた」

 更生を決意し2年ほどたった2002年春のことだ。働いていた建設会社の10トントラックを運転中に、川岸の土手が崩れ、トラックごと転がり落ち、背骨にヒビの入る重傷を負った。病室のベッドで「死んでいたかもしれない」と考えると、疎遠になっていた仲間たちと向き合う勇気がわいた。

 極連會の各世代のリーダー格一人一人と会い、チームを解散するよう説得した。「放っておいたら後戻りする」。解散後も一緒に活動できる方法を考え、迷惑を掛けた地元で何か罪滅ぼしをしたいと、ボランティア団体の設立を思いついた。相談に向かった出身小学校で出会ったのが、教諭として地域と連携した教育に力を入れていた山下晃司さん(49)=現県教育庁指導主事=だった。

 「お前が工藤か。俺の教え子たちを悪の道に引き込みやがって」。冗談めかした山下さんだが、真剣に話を聞いてくれた。1カ月後、田川警察署で極連會の解散式をし、その場でボランティア団体「GOKURENKAI」が発足した。

毎日新聞 2018年9月30日
http://mainichi.jp/articles/20180930/ddm/010/040/101000c

85 :やまとななしこ:2022/07/28(木) 08:40:14.28 ID:aMSPc5fK.net
自分の更生よりも、被害者への謝罪と賠償をお願いします

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