2ちゃんねる ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

【製薬】スクープ 武田、アリナミンなど大衆薬売却へ 4000億円規模も

252 :名刺は切らしておりまして:2020/04/26(日) 00:50:17 ID:2tOwZwwO.net
●「経営と屏風は広げ過ぎると倒れる」買収後の統合プロセスがキモ

武田薬品工業は日本の製薬業界でシェア第1位のリーディングカンパニーです。
そのような、日本で一番優秀な人たちを雇い社内で育てているところでさえも、生え抜きでは役員にもなれない、実際にほとんど日本人がいないという点に、今の日本企業の様々な問題が集約されています。
ましてや、このたびシャイアーのような大きな会社を買収して、グローバル対応はどうするのか疑問が残ります。
アイルランド(シャイアー)、米国(ミレニアム)、スイスその他世界各地(ナイコメッド)、プラス道修町で、こういう体制の組織を束ねていける日本人が育っているのか―これが日本企業にとって最も大きな問題なのです。
お金があるからグローバル企業は買える、でも買ったものを経営できるのかと問われたときに応えられる日本人がいないのです。

海外の製薬会社で、M&Aで大きくなったところの例としてファイザーがあります。ただ、買収当初は見かけ上会社が大きくなりましたが、その後何年か経ってみると時価総額の面では縮んでいるのです(図-5右)。
ファイザーは積極的にM&Aに手を出しましたが、そのたびに株価を下げており、結果として時価総額はシュリンクしてしまいました。M&Aというのはどの業界でも難しいものですが、このように製薬業界ではことのほか難しいのです。

シャイアーの買収によって武田薬品工業は世界の製薬会社トップ10の仲間入りを果たしましたが、そこに財務と人事はついてくるのか、買収企業のPMI(Post Merger Integration:合併成立後の統合プロセス)をやり通せるのかという疑問が残ります。
「なぜ世界のトップ10に入りたかったの?」と私は訊きたくて仕方がありません。ただむやみに会社を大きくすればよいというものではないからです。大きくしたあとが大事なのです。
RIZAPグループは赤字企業を次々と買収し、M&Aを85もやって、誰にも頼まれていないのに自分でひっくり返っていますが、これは「経営と屏風は広げ過ぎると倒れる」の典型的な例でしょう。

(大前研一『2019年の世界〜2時間で学ぶ、今の世界を理解する3本の軸〜』)

総レス数 376
103 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver.24052200