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【科学】救命、火星探査、ダイエット…ヒト冬眠で広がる夢

1 :そすんさーρφ ★:2016/06/04(土) 20:56:23.58 ID:???
2016/6/4 14:45神戸新聞NEXT


 リスやクマなどが巣穴にこもって春を待つ冬眠。体温が下がり、心拍や呼吸も1分間に数回程度に抑えられ、エネルギー消費が少ない天然の“省エネ”状態になる。もし人間が冬眠できれば、病やけがで危機にひんした命を救える可能性が広がり、火星への有人飛行にもつながる−。神戸や世界各国で夢の実現に向けた研究が始まっている。(山路 進)

 2004年、アフリカ大陸の東に位置するマダガスカル島で、冬眠するサルが世界で初めて見つかった。フトオコビトキツネザルが餌のない冬期(4〜10月)、木の穴で眠るようにじっとしているのが確認された。

 「サルが冬眠できるなら、ヒトでも」。理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市中央区)の研究員、砂川玄志郎さん(40)は強い可能性を感じたという。当時は国内最大の小児専門病院、国立成育医療センター(東京、現国立成育医療研究センター)の小児救急医だった。

 臨床医として全国から運び込まれる重症の子どもたちを治療する一方、搬送に時間を要し、救えなかった小さな命に唇をかむこともあった。「冬眠できれば、酸素が少なくても命を維持できる。症状の悪化を遅らせ、治療までの時間も稼げる可能性がある」。砂川さんは06年、研究の道に一歩を踏みだした。

 睡眠のメカニズム研究などを経て15年から本格化させた冬眠の研究では、一時的に冬眠に近い状態「トーパー」になるマウス(ハツカネズミ)を使う。ゲノム(全遺伝情報)の解読が完了しており、遺伝子レベルでの解析をしやすいという。

 実験では、温度や明るさ、餌を与えない時間の長さなどを変えながら、マウスの呼気に含まれる酸素濃度などを計測。その結果、半日ほど餌を抜くと、体温が10度近く下がり、体を丸めてトーパーを始めることなどが分かった。さらに、細胞や遺伝子レベルでの実験も重ね、トーパーを引き起こす原因物質の特定を進めている。

 「今の救急は輸血や人工呼吸、心臓マッサージなど“加える”医療。必要なエネルギーを減らす冬眠で救命の幅を広げたい」と砂川さん。さらに「冬眠中の動物は主に脂肪を消費するので冬眠ダイエットもできるかも。生きた魚の鮮度も保ちやすくなり、食の可能性を広げられる」と目を輝かせる。

 冬眠研究は欧州など各国の研究者が取り組むほか、約半年間を要する火星への有人飛行計画を進める米航空宇宙局(NASA)も着手。宇宙飛行士を冬眠状態にし、宇宙船に積載する水や食料、酸素を減らすことなどを目指している。

 【冬眠】気温に関係なく体温を一定に維持できる哺乳類や鳥類の一部でみられる。自らエネルギー消費を減らす仕組みで、一定期間後に活動を再開する。トーパーは数時間だけ冬眠に似た状態になることで、マウスやハチドリなどにみられる。2006年10月、神戸・六甲山で行方不明になり、24日ぶりに救出された男性は、発見時の体温が22度で「冬眠のような状態で生命が維持された」とされる。



http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201606/0009151724.shtml
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人間の冬眠実現への夢を語る砂川玄志郎さん=神戸市中央区港島南町2
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フトオコビトキツネザル(フランク・バッセン氏撮影)

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