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【Dali】AMDのノート用APU/CPU Part74【Rembrandt】

1019 :[Fn]+[名無しさん]:2022/11/22(火) 06:50:38.32 ID:lM4FphLw.net
半導体「ナノ競争」に盲点 中国発の価格破壊に備えを

技術競争といえば、どうしても最先端の数字に目が行く。
半導体の場合なら、チップの上に作る電子回路の線の幅だ。
「10億分の1」を意味する「ナノ」の単位は、微細加工の技術を測る便利なモノ差しとなった。

7ナノメートルで米インテルが脱落。5ナノを越えて3ナノまで到達できたのは台湾積体電路製造(TSMC)と韓国サムスン電子だけ。
台韓の両社は、3年後の量産へと2ナノで競り合っている……。
たしかに数字で比べれば分かりやすい。
だが実は、メーカーは異なる設計で回路を描くため、それぞれ一方的に発表するナノの数字で本当の集積度を比べられるわけではない。

日本政府の後押しで発足したラピダスは、あえて「Beyond 2 nano(2ナノの先)」と大胆な旗を掲げた。
社長に就いた小池淳義氏は、日本で破壊的イノベーションを起こすために、大きく構えてエンジニアを熱くしたいと考える。
数字そのものが目標というより、台湾、韓国に追いつきシリコン強国を復興させる決意表明である。


日本の参戦でナノ競争はさらに過熱しそうだが、一番体力があるはずの中国は戦いに参加できない。
中国につながる先端技術の流れを米国が切断したからだ。輸出規制は高度な加工に関連するあらゆる製品、素材、知的財産権(IP)に及ぶ。
経済安全保障を理由に米国が制裁を発動すれば、同盟国である日本と韓国、そして中国と対峙する台湾も従うほかない。

この結果、それまで3年とされた中国と"西側"との技術格差は5年以上に広がったとされる。
日本の電子業界からは「もう中国は追いつけない」と安堵の息が聞こえる。
だが本当にそうだろうか。

膨らむ中国の「レガシー領域」投資
数字の小ささを比べるナノ競争の陰に、もう一つの戦いの前線がある。
レガシー(遺産)と呼ばれる前世代の半導体チップを、どれだけ安く大量に生産できるかという力比べだ。

習近平政権の産業政策は、先端技術だけに目が向いているわけではない。
見逃せないのは、"西側"による経済制裁を境に、ナノの数字が大きいレガシー領域の設備投資に莫大な資金を注ぎ始めたという調査結果だ。

たとえば中国最大の国策ファウンドリー(製造受託会社)である中芯国際集成電路製造(SMIC)の設備投資額が、劇的に変化している。
日本政府の関係者によると、先端品の14~16ナノは2020年の投資額は推計約35億ドル(約4900億円)だったが、制裁を受けた21年には3分の1以下の10億ドル弱まで激減した。


対照的に、レガシー領域は急速に増加している。
28~39ナノは33億ドル(2020年)から55億ドル(21年)、62億ドル(22年見込み)へと約2倍に膨らんだ。

生産能力も同じで、先端の14~16ナノは月産10万枚(200ミリメートル換算のウエハー枚数)以下で停滞。
これに対し、レガシーの17~27ナノは20年が90万枚、その後115万枚、130万枚へと毎年2桁の伸びを見せる。
より線幅が大きい28ナノ以下では、毎年3~4割増とさらに大きい増加率だ。

ナノ数字が大きく、難易度が低い製品であるほど、投資額、生産能力ともに伸びている。
中国は先端領域を見切り、あえて前世代の技術に戻ろうとしているかのようだ。

中国は市場を冷静に見ている。
実際の世界の半導体需要のほとんどは、レガシーの領域にあるからだ。
半導体不足で世界中の自動車、家電メーカーが悲鳴を上げたのは、技術的には10ナノにも至らない汎用品が死活的に枯渇したためだった。

設備投資の成果として、おそらく3~4年後には、低価格で品質もよい中国製のレガシー半導体が世界の市場にあふれ出る。
製造業で最も必要なのは、モーターを制御するパワー半導体、センサー、アナログ素子などだ。
線幅は28、40、65ナノにすぎない。
それは電気自動車(EV)が普及し、データセンターが林立しても変わらない。

技術で勝ち、市場で負ける日本
レガシー技術であれば安全保障の網にかからない。
米国の規制の枠外となり、中国メーカーはほぼ自由に世界に輸出できる。
一見分かりやすい「ナノ競争」ばかりに目を奪われ、中国発で価格破壊が起きるリスクを見過ごしていないだろうか。

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