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【小説】 ラノベ『異世界誕生 2006』は「狂気に溢れている……」 あらすじがカオスすぎ!?

1 :朝一から閉店までφ ★:2019/11/11(月) 06:22:47.65 ID:CAP_USER.net
編集部

2019.11.10

「講談社ラノベ文庫」公式サイトより
https://otapol.com/wp-content/uploads/2019/11/191107_isekaitanjou_01.jpg


 ライトノベルを選ぶ際、あらすじを読んで決める人は多いだろう。今年8月に発売されたラノベ『異世界誕生 2006』(講談社ラノベ文庫)のあらすじが、「狂気に溢れてるな……」と話題になっている。

 同作は伊藤ヒロによるファンタジー小説。小学6年生の嶋田チカは、交通事故で死んだ兄・タカシの夕飯を用意する母親にウンザリしていた。しかも、母親は死んだ息子の遺したプロットを元に小説を執筆する。死んだ息子・タカシが主人公となり、現世での知識を武器に魔王へ立ち向かっていくという物語だ。そんな母親に辟易したチカは、兄をはねた元運転手・片山に相談。しかし母親の小説に魅了された片山は、チカにある提案をする……という筋書きだ。

 あらすじから狂気で満ちている同作に、ネット上からは「カオスすぎて内容が頭に入ってこない」「予想以上に重くて草」「兄を轢いた相手に相談するの笑う」との声が。

 しかし実際に読んだ人からは好評のようで、「めちゃくちゃ面白くて読むのがやめられなかった」「“あのトラック”が使われてたり、主人公の名前が“タカシ”なのがベタベタで最高」「内容が深くて読み応えがある良作。さすが伊藤先生」「作者伊藤ヒロなのか! そりゃ面白いわ」などと絶賛の声が続出していた。

 実は同作の著者である伊藤ヒロは、2005年に発売されたギャルゲーム『夢幻廻廊』のシナリオを担当。そのため古のギャルゲーマーたちからすれば、伊藤ヒロが作者というだけで『異世界誕生 2006』は特別な存在なのかもしれない。

 あらすじはカオスだが、作品自体の完成度はかなり高いようす。是非一度読んでみて、内容まで狂気に溢れているのか確認してみては?

https://otapol.com/2019/11/post-84385.html

2 : :2019/11/11(月) 06:25:17.74 ID:dAeOmzab.net
あらすじ見てもよくわからん、、、
アニメ化まで待つ。

3 : :2019/11/11(月) 06:25:26.96 ID:dAeOmzab.net
あらすじ見てもよくわからん、、、
アニメ化まで待つ。

4 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 06:57:18 ID:8N30f7q5.net
出るすうざーら

5 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 07:18:49 ID:UDw7Zxo8.net
ああこれかあ、なろうにブックマークしてたが続きが出ないのでエタったかと思ってたが
書籍化されてたか
旦那がオオアリクイに殺されって系のギャグかともって読んだが、読めば以外と普通

6 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 07:30:06.20 ID:SbQMH1Gt.net
宣伝?

7 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 08:30:02.82 ID:tfA0UtnY.net
>>6
当たり前田のクラッカー

8 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 09:11:05.82 ID:wuON9cFZ.net
世界の美意識はこんなに違った! 1人の女性の写真に世界中の人がフォトショップを施した画像集です。

9 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 09:14:39.64 ID:A7Lsf1ga.net
古き良き、ロードス島戦記とか聖エルザクルセイダーズの頃のような純なラノベの時代は戻ってこないのかな

10 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 09:19:10.21 ID:gcWwmnkp.net
昔からたまにあるメタ小説ってだけやん

11 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 09:19:48.20 ID:zqJ/JdpX.net
>>9
文章力がなさすぎて読むのが苦痛になるだけ

12 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 09:58:27.47 ID:qlwNVhUn.net
世界の美意識はこんなに違った! 1人の女性の写真に世界中の人がフォトショップを施した画像集です。
http://www.jy.sundby.com/ymy/1217.html

13 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 12:20:04.15 ID:pTtLeyca.net
異世界って聞いただけで読む気が失せる
どうせまた複数の作品から設定を一つずつパクって
それを組み合わせる事でオリジナルっぽく見せる赤松健方式だろ?

14 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 12:28:39.43 ID:h4C9sP1V.net
>>13
そんなこと言い出したら、どんな小説でも読んだことある何かの組み合わせ。

現実設定 + リアル世界 = ノンフィクション または 現実世界の小説

非現実設定 + リアル世界 = SF、近未来小説、またはパラレルワールド

現実設定 + 非リアル世界 = ファンタジー小説

非現実設定 + 非リアル世界 = 我々の理解を超えた何か

15 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 12:35:48.86 ID:YShDtO+7.net
どうせこれも最初から強いんだろ

16 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 12:44:25 ID:9N3tumlh.net
>>1
勇者の服がドラクエ3では・・・

17 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 13:13:09 ID:S5XVfMGS.net
トラック運転手の提案ってのが鍵なんだろな
てか服役してねーのかよ?
過失のない事故だったのか?飛び込みとか

18 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 13:14:20 ID:NxfXIOTU.net
>>1
>夢幻廻廊

あのループものか・・・繋がりを持てない主人公がSMで繋がるという

19 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 13:15:33 ID:NxfXIOTU.net
>>13
進撃の巨人はマブラブのパクリと作者が認めてるが、
本家より面白い

20 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 13:50:02 ID:BrpGuu0o.net
>夢幻廻廊
この作者か!?夢幻廻廊またやりたくなってきたわ

21 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 14:23:54.90 ID:NxfXIOTU.net
>>20
はーい!それでは最初から!

22 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:43:58 ID:/UTnARGm.net
5つ星のうち4.0「贖罪」に溺れる一人の母親が死と現実を受け止めるに至るまでを描いた良作。些か悪ノリ部分もあるが……
https://www.a
mazon.co.jp/gp/customer-reviews/R3KCGT9MLW4MKE/

23 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:44:47 ID:8ANDSv+d.net
「葬式なんて何の意味があるの?」という疑問を持った経験のある方は少なからずおられるだろう。死者を悼むといっても当人は既に物言わぬ骸になっているわけで、葬式を執り行う側が何らかの意思を伝えられるわけではない。口の悪い表現をすれば自己満足以外の何物でも無いわけだ。

が、これを生者の為の儀式だと考えればどうだろう?葬儀の対象となる死者は集った参列者には何がしかの意味ある存在であったわけで参列者にとっては「〇〇の葬儀」を済ませた後の世界は永遠に○○という人物がいなくなった事を認めて過ごさなければならない場所という事 になる。
特に大切な相手を失った場合はその死を認める事が難しいという事もある訳で、葬儀と言うのは「〇〇のいなくなった世界」を生きていこうという参列者による近いの儀式と呼ぶのが相応しいのではないだろうか?

24 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:45:16 ID:VaTg6vN0.net
さて、前置きが長くなったが今回の伊藤ヒロの新作。2006年が舞台の冒頭から描かれるのは「三人分の食事」を用意して娘のチカにキレられる母親・嶋田フミエの姿で ある。
一年前にトラックに撥ねられて死んだ息子タカシの死を受け止められないようなフミエなのだ けど、チカを苛立たせるのはもう一つの奇行。
兄のタカシが異世界で旅を続ける小説を書いてはクラスメイトの母親などに読んでもらおうとするフミエの行動はチカの目には許し難く映っている。

序盤からかなりキツい状況が描かれるのだ けど、読者を更に「きついなあ」と思わせるのはタカシを撥ねてしまったトラックの運転手・片山の姿で ある。
この片山青年、毎月給料日には決して少なくない金を嶋田家に持参しているのだ けどフミエには一言も口を利いて貰えず、母親の奇行にストレスを溜めたチカにはその発散役を命じられるという何とも辛い立場。

25 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:45:31 ID:3QK2Qsix.net
物語はこの片山青年がチカの最大の悩み事で ある「兄が実は生きていて異世界を旅している」という妄想染みた小説をどうしたら良いか と相談を持ち掛けられる所から動き始める。
素人が小説を発表できる場としては当時既に「小説家になろう」も稼働を始めていたけど、まだまだ個人運営でマイナーな存在。事故でトラックの運転手を辞めた後、IT系企業に再就職した片山はフミエ個人用のホームページを作ってそこに発表の場を作る事 に。

片山の同僚で自称「元ライトノベルの編集者」からはその内容を「クソ・オブ・クソ」と痛罵されるだけあってフミエの小説は酷い物。主人公は無駄に女の子にモテてパーティーはハーレム状態だし、白痴しか存在しないような住人相手にいい加減な科学知識で無双。
お湯を銃身にかけてやれば熱膨張で暴発とかありえなーい… …って伊藤ヒロの悪ノリ癖が顔を覗かせた様なもの。

26 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:45:53 ID:IS1iuIGm.net
しかしもっとチカを苛立たせるのはフミエが小説と「現実」を混同した様な行動を取っている事で ある。
異世界で女の子相手にポテトサラダを振る舞ってモテモテという場面を書いたのは良いけどチカから中世にはジャガイモは無いと突き付けられると「タカシが異世界で困る」と恐慌状態に陥ってしまうなどフミエの状態はまことに危うい事が繰り返し描かれる。まるでタカシが今でも本当に生きて異世界を旅していると本気で信じている様なフミエの姿はなんとも遣り切れない。

が、上で何故現実を「現実」とカッコつきで表現したか と言えば後半に至ると隠されていた真実が明かされるからで ある。
「成績優秀で料理も万能、母親で あるフミエからも愛されていたのに不注意な運転手片山に殺されてしまった」というタカシの生前の姿が、そのタカシとの本当の関係が明かされる事でフミエが何から逃げているかが明かされる。
フミエの異世界小説には女騎士のシャルナというまるでフミエ自身を模した様なキャラクターも登場するのだ けど、タカシと相思相愛の様に描かれるシャルナに仮託されたものが完全に「逃避」で ある事が突き付けられる。

27 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:46:15 ID:6aLvjrmY.net
(しかしファンタジー世界を溺愛する息子と母親がパーティー組んで旅をするって… …またここでも伊藤ヒロの悪ノリが)

この真実が明かされる事でフミエが向き合わねばならない物の、逃げ続けていた過去の正体が明かされるのだ けど、時を同じくしてフミエが小説を掲載し続けてきた個人用ホームページが荒らされる事 に。
今でいう「炎上」の様な物だけど、自分の過去と同時にフミエが必死で現実逃避として書き続けてきた異世界小説も「クソ・オブ・クソ」だと突き付けられるのだから堪らない。フミエが転げ落ちる様に精神的破綻に向かっていく様は多少悪趣味ではあるけれども実に迫力に満ち溢れていた。

28 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:46:34 ID:fbzbHwYE.net
フミエが転げ落ちた「どん底」はある意味、他人を巻き込んで現実逃避を続けていたが故の自業自得ではあるのだ けど、何重にも妄念によって糊塗されていた「現実」の一番奥底にフミエ自身も知らなかった「真実」が隠されていたという救いが用意されているのが作者なりの優しさか と。
もうどこにも救いが無いと思われていた「この世界」に受け止めて生きていけるだけの「救い」があったのだと知る事で妄想世界からフミエが帰還する様は「タカシがいない、タカシに対する仕打ちも取り返しがつかないこの世界」を生きていこうと誓うという意味で「葬儀」に近い物がある
のだろう。

「死」が取り返しがつかない、というのは勿論「死んでしまったら生き返らない」という死者にとっての意味もあるが「生前に個人に対して取った態度」も取り返しがつかない事も意味している。
「あんな事を言わなきゃよかった」と相手が死んでから後悔しても遅いのだが、それでも残された側は後悔に満ちた世界を生きていかねばならない。本作はそんな「遺された側」がこれからの世界の現実を受け止めるに至るまでを描いた物語で ある。

29 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:47:01 ID:vBll5/Gt.net
追記
しかし伊藤ヒロの悪ノリ癖は相変わらずだなあ… …「漂流教室」とか今の若い読者は知らんやろ?あれ、誰に向けてのネタやったんや???

30 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 19:48:21 ID:VNmPJhkQ.net
5つ星のうち4.0「贖罪」に溺れる一人の母親が死と現実を受け止めるに至るまでを描いた良作。些か悪ノリ部分もあるが……
https://www.amazo
n.co.jp/gp/customer-reviews/R3KCGT9MLW4MKE/



ヤボ夫(@amareviewer)さん | Twitter
https://twitter.com/amareviewer

Amaz n.co.jp: ヤボ夫さんのプロフィール: レビュー
https://www.amaz
on.co.jp/gp/cdp/member-reviews/AD2RL9JSU6XK6/
(deleted an unsolicited ad)

31 :なまえないよぉ〜:2019/11/11(月) 22:25:53 ID:NxfXIOTU.net
>>29
ドルアーガの塔アニメ版も担当してたのか・・・
どうりで少しNTR入ってると思ったわ

32 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:24:36 ID:cHzKNQDt.net
5つ星のうち4.0「作家」にとって「読者」とは何か、というテーマを掘り下げたちょっと変則的な「居場所論」。
https://www.a
mazon.co.jp/gp/customer-reviews/R2CBMI21AZRE4W/

33 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:24:54 ID:IhPJ5Y+W.net
前作「2006」からたったの二ヶ月で続編刊行というペースの早さに些か不安を感じたのだけ ど、もっと不安だったのは綺麗にカタの付いた作品であ る「2006」に続編を作って大丈夫だったのか、という点。
時に前作で抱いた印象すら落としかねない「蛇足」とならないか という点を懸念しながら拝 読させて頂いたのだけ ど… …

物語の 方は前作から一年後の2007年が舞台。母フミエを主役とした「2006」では片山青年に散々悪態をつきまくっていた嶋田家の長女・チカが主人公となって本作は進行する。
中学校に進学したチカは幼馴染の藤岡キョウヤ少年から家に招かれるのだけ ど、そこで待っていたのは彼の妹で長い事東京の病院に入院していたハルナ。学校にも通えないハルナから「おはなしをして」とせがまれて仕方なく話した「タカシの冒険」がウケた事でキョウヤの母親から
「毎週来てハルナにお話をするバイトをしない」と持ち掛けられるけど、帰り際にキョウヤから「ハルナはもうすぐ死ぬ」と重たい事実を告げられる羽目に。断ろうと再び藤岡家を訪れたチカはハルナから「タカシの冒険」の続きを求められ仕方なしにあれだけ忌み嫌っていた「創作活動」をせざるを得なくなるが… …

34 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:25:12 ID:NId9kQKd.net
「居場所」というのは人間が生きていく上で欠かせない物であ るのだけ ど、これが中々に厄介な問題ではある。
衣食住が保証されても「誰からも必要とされていない=自分がここに居る正当性が無い」という感覚に付きまとわれていると人間は「自分はここに居ていいのか?」という不安に陥り、下手をすると「消えてしまいたい」という絶望感に陥ったりする。で、本作はこの「居場所」という 物について色々考えさせてくれたりもする。

病気の女の子の為に彼女が求める「おはなし」を語って聞かせる、この行為自体はすこぶる「人の役に立っている」訳で十分に「自分の居場所」足りえる。ただ、このハルナに「話を作ってあげている」という当初のチカの立場が二転、三転していく所に本作の面白さはある。

35 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:25:40 ID:HpZz0DF0.net
チカが中学校に進学しているという設定に意味はあるのか、と思う人もいるかも知れないが中学生ともなれば少し前までランドセルを背負っていたガキンチョどもも、特に女子は色気づき始める訳で「男女間のアレコレ」にまつわる噂話が飛び交う様になったりするし、それが人間関係の縺れに繋がったりもする。
幼馴染とはいえ同級生男子の家に頻繁に出入りするようになったチカはクラスの「恋愛マスター」的立場の女子から睨まれる様になり孤立していく羽目に。

周りの女子からハブられていくに従って仕方なしにやっていた筈のハルナ相手の「創作活動」がチカにとっての拠り所となっていくのだけ ど、その拠り所を容赦なく削り、崩すのだから伊藤ヒロも性格が悪い。
チカが作る「おはなし」の唯一の受け手であ るハルナに対し、言い方は悪いがチカは自分が「お恵み」をしてあげている立場だと思い込む様に。でもそんな自分を支えている「創作活動」はハルナが「弱くて可哀そうで何より自分より遥かに幼い存在」であ るという前提が崩れてしまい「お
話を作って聞かせてあげている優しい私」という拠り所(つまりある種のメサイアコンプレックス)すらもが崩壊していく。

36 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:25:54 ID:0epqNxAX.net
チカが中学校に進学しているという設定に意味はあるのか、と思う人もいるかも知れないが中学生ともなれば少し前までランドセルを背負っていたガキンチョどもも、特に女子は色気づき始める訳で「男女間のアレコレ」にまつわる噂話が飛び交う様になったりするし、それが人間関係の縺れに繋がったりもする。
幼馴染とはいえ同級生男子の家に頻繁に出入りするようになったチカはクラスの「恋愛マスター」的立場の女子から睨まれる様になり孤立していく羽目に。

周りの女子からハブられていくに従って仕方なしにやっていた筈のハルナ相手の「創作活動」がチカにとっての拠り所となっていくのだけ ど、その拠り所を容赦なく削り、崩すのだから伊藤ヒロも性格が悪い。
チカが作る「おはなし」の唯一の受け手であ るハルナに対し、言い方は悪いがチカは自分が「お恵み」をしてあげている立場だと思い込む様に。でもそんな自分を支えている「創作活動」はハルナが「弱くて可哀そうで何より自分より遥かに幼い存在」であ るという前提が崩れてしまい「お
話を作って聞かせてあげている優しい私」という拠り所(つまりある種のメサイアコンプレックス)すらもが崩壊していく。

37 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:26:29 ID:ZnJDI3oI.net
中学一年生の女の子が「誰からも必要とされないし、学校に行けば虐められるという理由で自宅に引きこもっているだけの自分」と向き合わされるのだから居た堪れない。
何よりそれまで必死で居場所を得ようと続けていた「創作活動」自体が聞き手であ るハルナから「内心、幼稚で下らない話だとバカにされていたのではないか」と思い込んでしまったが故に自分を支えるベースであ る自尊心を根こそぎ失う姿が描かれるのだからこれほど残酷な話も無いか と。

このチカにとっての「居場所」がガシガシと削り取られていく後半の展開は読んでいてまことに気が重くなるのだけ ど、ここで絡んでくるのがこの「2007」のもう一人のキーパーソンであ るニート作家の西藤リク。
就職も進学もしない、実家住まいの癖にパチスロ依存の26歳になる自称「ラノベ作家志望」… …聞いただけで「うわぁ」となりそうなこの世のどこにも居場所なんか無さそうな存在であ る。

38 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:26:46 ID:K4dBGt/k.net
この西藤リクという「作家の卵」、一言で言えば「読者受け」が全てだと思い込んでいるタイプだったりする。
通っていた専門学校の講師から「自分の胸の内を曝け出せ」という教えを受けはしたものの「読者に受けなかったら自分という人間の空疎さが曝け出されるだけじゃないか」と小手先だけのテクニックでラノベを書こうとしているわけだが… …当然の事ながらさっぱり結果は出ない。

こんなリクとの邂逅がハルナ相手の創作活動から逃げていたチカが「受け手からどう思われるかなんて気にするな、自分が本当に聞かせたい話を作ってこそ『自分』の居場所は得られる」と自分自身に向き合う転機となる。
受け手であ るハルナに見くびられる事を恐れて「小手先」で作った物語を語って聞かせても「自分」の居場所は得られないし、救われもしないという真理に到達するのであ る。この世のどこにも居場所なんか無いと思い込んでいたチカが「私が語って聞かせたい話」を携えて死に瀕したハル
ナの下へ向かうのはハルナの救済でもあるのだけ ど、何よりチカの自己救済的側面を併せ持っているのだと言いたい。

39 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:27:02 ID:7hIbOZcs.net
斯様に作家にとって「居場所」とは「読者」とは何なのか、をアレコレ考えさせてくれる話では合ったのだけ ど、少々急いで作ったモノだけあって粗いと感じた部分も幾つか。

キーパーソンであ る西藤リクの存在によってチカの創作への向き合い方が変わるという話の持って行き方は良いのだけ ど「自分を曝け出す」事への繋ぎ方がかなり駆け足だったという印象。
リクとの出会いから創作論のぶつけ合い、タカシとハルナの関係の真相開示までを十数ページに詰め込むというのはいくら何でも無茶過ぎたのでは?特にキーとなる「創作における自己開示」に関してはもっと掘り下げて聞かせて欲しかったし、そうする事で読者がその後のチカの行動を理解
する上での説得力が増したのではないか と思うのだが… …ここを詰め込み展開で描いたのは非常に残念に感じた。

40 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:27:15 ID:7hIbOZcs.net
「創作活動は誰の為に?」という点について語った小説作品は多数あれど、「ライブ感覚での読者受け至上主義」みたいな部分が時に批判的に語られるWEB小説全盛時代によくまあこんなテーマで作品を発表しようと思ったな、と伊藤ヒロと講談社ラノベ文庫の「蛮勇」には驚かされる。
「2006」の衝撃が残っているうちに、と大急ぎで作ろうとしたのか個人的にはもう少し煮詰めてじっくり描いて欲しかった部分も残ったが「作家にとっての救いというのは何か」と改めて考えさせられる切っ掛けとなった一冊であった。

41 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 00:27:43 ID:WyRmcn0T.net
5つ星のうち4.0「作家」にとって「読者」とは何か、というテーマを掘り下げたちょっと変則的な「居場所論」。
https://www.amaz
on.co.jp/gp/customer-reviews/R2CBMI21AZRE4W/

42 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 01:23:00 ID:viF+Kvd3.net
>>9
ロードスもフォーチュンも十二国記も最近新作出てるし、アマラン一位になってたりするだろ

43 :なまえないよぉ〜:2019/11/12(火) 01:28:55.68 ID:cjE30Ens.net
>>9
何が純なラノベだバーカ

44 :なまえないよぉ〜:2019/11/13(水) 08:31:38.44 ID:DBSCy3uW.net
スニーカーは純粋なんだろか
ソノラマのが振り切った感覚があるわ

45 :なまえないよぉ〜:2019/11/13(水) 21:09:33 ID:qdvAhHRz.net
>>9
聖エルザは、コンプティーク(パソコンゲーム雑誌時代)に載ってた小説しか読んでないが、
そんなに売れたっけ、、、

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