孤独のグルメのガイドライン 谷口26ー

406 ：水先案名無い人：2022/08/04(木) 18:31:05.48 ID:nnFf1bM60.net

場面はロードサイドのサイゼリアのようだ、看板が大映しになる。
カメラは店外から店の全景を映すと、店内のとある客を徐々にズームアップして映し出す──「滝山」。テロップがその客の名前を教える。
その客──滝山──は窓際席で次々に料理を平らげている。
店員が追加で持ってきたソーセージピザとナポリタンをひったくるようにして奪うと、店員に何か言っている。
カメラが店員を追う、非常に不満げだ。
店員がドリンクバーに向かいコーラを3杯、滝山のテーブルに置くと、滝山は礼どころか一瞥もせず手で「向こうに行け」のジェスチャーをした。

場面が変わる、トラックの運転席──何らかの異変を察知した運転手の切迫した表情がアップで映る。
ブレーキが効かず、それどころか加速し続けているのだ。
カメラがブレーキペダルを全力で踏む運転手の足を映す。
その10トントラックの進む先には、先ほどの非常に横柄な客、滝山が飲食を続けているサイゼリアがあった。
トラックを後方から映すカメラが、その行先にあるサイゼリアをアップしながらパンする……突入まで数秒もない。
再びカメラが運転席内で必死の操車を試みる運転手を映す、凄まじい脂汗だ、死の恐怖と闘っているのだ。
今度はハンドルが全画面に映る──妙だ、ハンドルが固定されているかのように動かない。
何が起こっているのか……何者かにトラックの制御を奪われているようだ。
死を覚悟し両目を固く閉じた運転手の顔がアップで映る。
その10トントラックは120km/hのノーブレーキで滝山の席に向かって突入しようとしている。
滝山が店内から、迫り来るトラックに気づいた。
目が見開かれる、その顔が全画面にアップで映る。