キングコング西野公論　269

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キングコング西野公論　268
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487 ：Facebook(1 - 1/2)：2015/02/14(土) 11:14:40.74 ID:lJ/DFw2X0.net

結論から申し上げるに、私はどうかしていた。

「神が呼んでいる」などど妄言を吐き、締め切りを放り投げ、敢行した弾丸箱根ツアー。

そりゃあ、行きのロマンスカーから楽しかったさ。
駅のホームで知らないオジサンに写真をお願いすることに一切の照れがない。
「翼をひろげてfly awayしている私をとくと見なさい。これが私のありのままの姿よ」と、脳内には『レリゴー』が流れていたものだ。　

ホテルに着くやいなや、74歳の親父さんと意気投合。
これがまあゴキゲンな親父さんで、すっかり意気投合。スケベ談義に花を咲かせ、
「♪酒が呑める、酒が呑める、酒が呑めるぞ〜」と夜中3まで肩を組んで呑んだ呑んだ呑んだ。

そしてモーレツな二日酔いで目覚めた早朝。
朝から劇場出番が入っていたので、朝イチの列車で帰らねばならず、寝ぼけマナコで支度しながら、ケータイを開いたら、メールが届いていた。
スタッフからだ。
メールは昨夜のうちに、約2時間おきに、三度にわたって送られてきていた。

「締め切り、間に合いそうですか(>_<)？」

「締め切り、間に合いますよねっ？」

「お願いしますね」

…キレている。
３つ目のメールなんて、あきらかに機嫌が悪い。顔文字も温度もヘッタクレもない。「お願いしますね」ときた。

そう。
そうなのだ。
締め切りを放り投げたら、スタッフにキレられるのだ。
箱根の神を後ろ楯にしようが、問答無用。「神に呼ばれたんだったら仕方ないですね」とは、ならないのだ。それがスタッフだ。

行きの列車の中で気づくべきだった。
Twitterの方に再三、「本気で逃げるわけじゃないですよね？」というコメントがスタッフから届いていたのだ。
Twitterでのやりとりということで、「これは“キレているスタッフと逃げる芸人”という設定のミニコントなのだ」
と勝手に思っていたが、どっこい、スタッフは真っ直ぐキレていた。

488 ：Facebook(1 - 2/2)：2015/02/14(土) 11:16:57.89 ID:lJ/DFw2X0.net

メールはまだ返せていない。
「とはいえ、箱根のホテルで仕上げたんでしょ？」と思っている可能性があるからだ。
まさか、「夜中3時までエロ談義を続けて、酔っ払って寝ちゃいました」とは言えまい。言えるはずが、あるまい。

東京に戻る列車の中で、この文章を書いている。私はどうかしていたのだ。
そして、「どうして締め切りを放り投げて、温泉なんかに来ちゃったんだろう。。」と頭を抱えている時に、ハッとした。
そう。

温泉に入るのを忘れていた。

なんてこったい！
温泉に来て、温泉に入っていない！
私は一体何をしていたのだ。

東京を飛び出し、箱根でエロ親父と9時間喋って、東京に戻ってきてしまった。
締め切りに背を向けて、温泉にも背を向けた。
何してんだ、オイ！！
もう安らかに目を閉じた方がいいのではなかろうか？

やってしまった。今回は本気でやってしまった。
こうなったら仕方あるまい。

箱根リベンジだ！！