【京都】「太秦萌」アニメ制作に支援殺到

東京のアニメプロダクションが、京都市営地下鉄・市バスの応援キャラクター「太秦萌」を使ったアニメの制作費をインターネットを通じて募ったところ、
目標の１０倍を超える１０４０万円が集まった。アニメは秋の公開に向けて制作中で、プロダクションは「予想外の人気。ファンの期待に応えるものにしたい」
と意気込んでいる。

太秦萌のキャラは、地下鉄の増客を目指す市交通局の若手職員チームが考案した。友人のキャラクター「松賀咲」「小野ミサ」もおり、
いずれも市営地下鉄の駅名「太秦天神川」「松ケ崎」「小野」にちなむ。３人は地下鉄で高校に通う設定。

アニメプロダクション「魚雷映蔵」（東京都墨田区）は２０１４年度、太秦萌らを使った市交通局のＰＲ動画（１５秒）を３本制作した。
１年限定の企画だったが、同社は「イベントなどでファンから新作を期待する熱気を感じた」として、交通局の許可を得た上で、
インターネットを通じて事業費を広く調達する「クラウドファンディング」で集めた資金による新作アニメを企画した。

同社によると、３月１８日に資金を募り始め、２時間で目標の１００万円を突破。その後も出資者が続々と集まり、締め切った４月２６日までに、
６４８の個人や法人から計１０４２万２千円が集まった。アニメは当初約３０秒の予定だったが、豊富な資金が集まり、約５分で制作することになった。
新作にはこれまでの動画に登場していない萌の姉「太秦麗」も登場する。

魚雷映蔵の佐野リヨウタ社長（２８）は「これまでは短い映像で十分表現できなかったが、新作ではキャラクターの世界観まで知ってもらえる」と話す。
一方、市交通局高速鉄道部営業課の担当者は「これだけの資金が集まる人気に驚いている。息の長い取り組みにして、市バス・地下鉄の増客につなげたい」とする。

アニメは９月に京都市内で開かれる「京都国際マンガ・アニメフェア」で発表される予定。その後は市交通局に無償で提供する。

ソース：京都新聞
http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20160621000076
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2016/06/20160621125123enews-1.jpg