【設備投資】半導体装置、強気の投資　用途広がり18年度４割増【半導体ビジネス】

へっぽこ立て子＠エリオット ★

　国内の半導体・パネル製造装置大手７社の2018年度の設備投資額が前年度比４割増える見通しとなった。スマートフォン（スマホ）市場は成熟しているもののＩｏＴ機器が浸透し、データを出し入れするサーバーも急速に市場が伸びる。半導体市場は持続的に成長すると各社は判断しているが、需給バランス次第では市況が急変し、装置を使う顧客の購買意欲が減退するリスクはある。

　東京エレクトロン、ＳＣＲＥＥＮホールディングス、日立ハイテクノロジーズ、ディスコ、東京精密、アドバンテストの19年３月期の設備投資見通しを合算した。アルバックの18年６月期見通しも足し合わせると総額は約1500億円と43％増える。設備投資にはパネル製造装置も含む。

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東京エレクトロンは高水準の設備投資を続けている

　東京エレクトロンは19年３月期の設備投資を過去最高の510億円と前期比11％増やす。山梨県と岩手県で計260億円を投じ、生産新棟を２棟建設する。シリコンウエハーの回路形成に必要な膜をつくる成膜装置などの生産能力を最大で２倍近くに増強する。

　ウエハー上に溝を形成するエッチング装置では今年10月までに宮城県で生産能力を２倍に増やすと決めていた。半導体メモリーなどの需要が想定以上に増えており、追加投資に踏み切る。洗浄装置大手のＳＣＲＥＥＮホールディングスの設備投資は2.1倍の310億円。彦根事業所（滋賀県彦根市）で12年ぶりに生産棟を建設する。

　半導体製造装置は機械を使いながら人が組み立てるため、増産に限界がある。一方、顧客側の半導体は市況の循環をおおむね３～４年で繰り返してきた。不況期に製造機械や人員が余剰になる懸念もあり、増産投資に慎重な半導体製造装置メーカーが多かった。

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　しかし、大手７社はいずれも前年比で増額を計画している。コネクテッドカーや家電、産業機器と多様な分野にネットワーク機器が広がり半導体需要が増える。集めたデータを出し入れするデータセンターの新設も進み、半導体製造装置の需給が恒常的に逼迫するとの分析から各社は増産投資を重ねる。米調査会社ＩＣインサイツによると半導体向け設備投資は18年に前年比14％増の1026億ドルとなる見通し。

　ただ年初にはフラッシュメモリーが価格下落に転じた。アナリストからは「装置需要をけん引するＤＲＡＭの市況も今年から来年にかけてピークを迎えるかもしれない」との分析が聞かれる。

　用途が広がる半導体は先行きの需要は見込めるが市況は供給量次第だ。メーカーが一斉増産して需給ギャップが埋まれば価格は下がる。製造装置で大量生産する産業はこの傾向が強く、00年代初めに光ファイバーの増産に各社が取り組んで供給過多に陥ったこともある。半導体、その製造装置ともに需給バランスの見極めが欠かせない。

（スレ立て依頼から）
2018/5/29 23:32
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31129060Z20C18A5TJ2000/

【設備投資】半導体装置、強気の投資 用途広がり18年度４割増【半導体ビジネス】

【設備投資】半導体装置、強気の投資　用途広がり18年度４割増【半導体ビジネス】