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【大型受注】ホンダジェット、過去最大の16機受注 仏運航会社から

1 :へっぽこ立て子@エリオット ★:2018/02/08(木) 20:02:15.76 ID:CAP_USER.net
 【シンガポール=谷繭子】ホンダは仏プライベートジェット運航会社のウィジェットから、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」を16機受注した。航空ショーが開催中のシンガポールで8日、発表した。ホンダジェットの1回の受注として最大となる。受注額は明らかにしていないが、カタログ価格で約8000万ドル(87億円)相当。
https://www.nikkei.com/content/pic/20180208/96958A9F889DE0E4E4E5E6E3E2E2E2EAE2E0E0E2E3EA8A93E2E2E2E2-DSXMZO2667408008022018XA0001-PB1-4.jpg
ホンダジェット=ホンダ提供

https://www.nikkei.com/content/pic/20180208/96958A9F889DE0E4E4E5E6E3E2E2E2EAE2E0E0E2E3EA8A93E2E2E2E2-DSXMZO2667442008022018XA0001-PB1-2.jpg
16機の受注は過去最大(右はホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格社長)

 ウィジェットは使用機材を現行の米セスナ製から今後18カ月で、ホンダジェットに完全に切り替える。ホンダの航空機事業を手がける子会社、ホンダエアクラフトカンパニーの藤野道格社長は記者会見で「航空に新しい価値を作り出すという目標に向けた、大きなステップだ」と語った。

 ホンダジェットは乗員を含めて7人乗りの小型機。2015年に販売を開始し、73機を顧客に引き渡し済みだ。受注機体数は「100機以上」としか公表していない。これまでは北米が中心だったが、欧州やアジアでも販売を強化している。17年以降、タイや中国にもディーラーを設けた。

 ウィジェットは欧州で「エアタクシー」と呼ばれる不定期航空サービスを手掛けている。座席数、騒音の低さ、燃費の良さなどが切り替えの理由だという。

Honda | エアタクシーサービス提供会社のWijet社とHondaJet販売に向けた基本合意書を締結
http://www.honda.co.jp/news/2018/c180208b.html
http://www.honda.co.jp/content/site/www/news/pc/2018/c180208b/_jcr_content/mainclm/newsimage_ba8c/image.img.jpg/1518079225796.jpg

2018/2/8 14:30
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26674100Y8A200C1XA0000/

187 :名刺は切らしておりまして:2018/02/09(金) 05:59:38.25 ID:wXZca9td.net
飛行機のプロジェクトをやれと言われた。入社2年目であった。そのときの気持ちを、藤野道格はこう言っている。
「小さなプロジェクトでした。40代の上司がひとり、その他は入社2年ぐらいの若手が6人です。上司はアグレッシブな人で、
これから飛行機の機体を作って実際に売るのだと宣言した。そこで説明されたコンセプトは、飛行機の自動操縦、自動制御、
オールコンポジットの機体開発だとかで、それは当時のアメリカのNASAが手がけているような最先端技術ばかりなんですよ。
僕らにしてみれば、これから泳ぎを覚えるというのに、数年後の目標はオリンピックの水泳だと言われているようなもので、
自分たちの実力と開発コンセプトとテーマが、あまりにも離れすぎていてギャップが大きい。どこまで真面目に考えていいのかさえわからない。
なにしろ飛行機の設計をやれる人がいない。上司は意気軒昂で、こういう飛行機を作ろうとスケッチを描いたりするのですが、
飛行機を勉強してきただけの僕が見ても、それは飛びませんよと思うわけです。飛行機は物理現象で飛んでいるわけですから、それを無視したら飛びませんからね」
 自動車メーカーが飛行機を作ろうとした、こうなるという話であろう。ようするにホンダはゼロからホンダジェットの研究開発をスタートしたのであった。



「会社からは、世界最先端の技術を学んでこいと言われました。私は学校で制御を学んでいましたから、
フライトコントロールの最先端技術や理論を学ぶのだと送り出されたのですが、ミシシッピ州へ行ってみたら、
そのようなことを学ぶ場所ではないことがわかりました」と藤野は言っている。
「ラスペット飛行研究所は、手作り飛行機を作っているような研究所でしたね。既存の単発ターボプロップ機の主翼と尾翼を、
コンポジット材(複合材料)で作りなおして、機体を軽量化するという研究をしたわけですが、毎日、部品を作っては、
ヤスリがけして、自分の手で飛行機を組み立てるような作業をしていた。最先端技術や理論なんて、どこにもないのです。
飛行機の機体は、綿密な構造計算の上で設計されるものなのですが、単発の小さな飛行機とはいえ、すごく簡単な計算をするだけでした。
さすがにある日、こういうやり方でいいのですか、とミシシッピ州立大学の教授に問うたわけです。そうしたら教授は、近くにあった椅子を指さして、
こういう椅子を設計するときに綿密な構造計算が必要だと思うのか、と言われました。これにはショックをうけましたね。こういうところに来たのかと、物凄いギャップを感じました」
 ただし藤野は、ラスペット飛行研究所での経験は貴重なものだった、と後に気がついている。
「たしかに実際に図面を描いて飛行機を設計し、自分で部品を作り、組み立てる。自分で飛ぶことも出来た。
それまでは航空学科を卒業しているだけで、飛行機にさわったこともなければ、ましてや操縦したこともないわけですよ。
だから実際の経験が出来た。自分の手でボルトをしめたリ、リベットを打ったりする。こういう経験は、本場アメリカの航空機エンジニアですら経験していない。
飛行機の設計は出来るけれど、飛行機を作ったことがない。そういう経験は貴重だと後でわかった。しかしそのときは満足できないわけですね。
もっとハイテクなことを学びたいと思っている。だから昼間は飛行機を手作りして、夜はハイテク理論を勉強していました

188 :名刺は切らしておりまして:2018/02/09(金) 06:01:59.37 ID:wXZca9td.net
1988年になると、本格的な飛行機開発がスタートした。実験機と位置づけられたMH02型の開発計画である。
 
「普通の飛行機の機体はアルミ製なのです。しかし私たちに与えられたミッションは、オールコンポジットの機体を作れ、ということでした。
コンポジットとは、プラスチックのなかにグラスファイバーみたいな繊維が入っている素材です。樹脂と繊維を編み合わせた構造で、
それを重ねて作るのがオールコンポジットです。アルミ製にくらべると利点は多くあります。軽くなる可能性が大きい。アルミ製より疲労に強い。
また腐食しない。曲線とか曲面がきれいに仕上がる。ただし設計も製造も、きわめて難しい。設計に手間がかかるし、
専用の大掛かりな製造設備を必要としますので、コストがかかる。いい技術陣がいて、いい理論があり、いい実験データが豊富で、
専用製造設備があればオールコンポジットもいいでしょうが、それがなければ成立しない。設計が難しく、製造が難しく、コストがかかる。
オールコンポジットの機体開発は、MH02の開発に着手した時点では、まぎれもない最先端技術でした。現在でも先端技術と言っていいと思います」
 藤野は言葉にこそ出さなかったが、オールコンポジットの機体開発は、あまりにも冒険的であったと言いたげだった。
 だが、ホンダ上層部の意志は強固であった。いまのホンダの技術水準では到達不可能と思える最先端技術であるからこそ、
チャレンジングな研究開発テーマになるのだという強烈な哲学が本田技術研究所には伝統的にある。そのとき最高の最先端技術に挑戦するからこそ、
技術的体力が身につくのだという考え方だ。
 そうしたホンダの技術開発哲学について、藤野はひらたい言葉で、こう言っている。
「飛行機開発を始めたとき、上司から与えられた研究テーマについて、これは出来ませんと答えると、物凄く怒られるわけです。
出来ない理由を説明すると、もっと怒られます。出来ないことはない、と言うわけです。そうやって怒られながら僕は学びましたね。
出来ない、と思ったら、出来る方法を考える。出来ないと答えれば、怒られるけれど、こうすれば出来ますよと言えば、
比較的うけいれてくれる。ならば、やってみろ、ということになる」


1993年に飛行試験を開始した実験機MH02型は、ホンダが初めて自社設計して開発した記念すべき飛行機となった。
しかも実験機ではあったが世界初のオールコンポジット製ビジネスジェットである。ここにきてホンダは、飛行機開発の設計、
機体組み立て、地上テスト、飛行試験までをすべて自分たちで実行し、飛行機をゼロから設計して飛ばすまでの貴重な経験を積んだ。
 初飛行のときのことを、藤野道格はこう言っている。
「もちろん綿密に計算して、間違いはない、という確信があるから飛行試験を開始したわけです。間違いは許されないですから、
すべての部品は計算して設計しテストしているし、機体はすべてチェックしている。ただし、自動車同様に飛行機にも特性というものがあります。
MH02の場合は、エンジンが機体の上についている特殊な形をしているので、離陸するときに操縦桿を強い力で引く必要があるという特性があった。
パイロットには、そのことを説明したのですが、そういうことは経験しているから大丈夫という感じで、あんまり心配していなかった。それで無事に離陸しました。
僕はそれを自分の目で見られないのです。設計者たちは、離陸するところが見えない場所で、テレメーターとかデータを見ていなくてはならないので、
あっ飛んだな、とデータを見てわかりました。初飛行をおえたときは、それは嬉しかった。嬉しくて嬉しくてしょうがないというのではなく、
ほっとした、という気持ちが強かったですね。なにしろ初飛行直前の3日間は、毎日2時間ぐらいしか眠る時間がなかったので、疲れているし眠たい。
無事に初飛行をおえたあとは、早く帰って寝たいということだけでしたね」

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