【飲食】「丼」出店競争アツアツ　関西外食、手ごろさ武器

ノチラ ★

関西の外食各社が丼店の出店を加速する。共働きやシニア世帯が増えるなか、自宅で作ると手間がかかる天丼やかつ丼を手軽に食べたいというニーズが強まっているのに対応する。関西では席巻する全国大手チェーン店が少なく開拓の余地が大きい。各社がワンコイン程度のお手ごろ価格を武器に店舗網を広げる。

　グルメ杵屋は天丼・かつ丼・親子丼が３本柱の「丼丼亭」を３年で2.5倍の50店に増やす。人出の多いショッピングセンター（ＳＣ）などを狙って出店する。価格は天丼やかつ丼が単品で530円で、シニアや家族客の需要を取り込む。

　サトレストランシステムズは郊外の幹線道路沿いなどに現在40ある天丼店「さん天」を年10店以上出店し、早期に100店体制にする。主力業態「和食さと」の仕入れルートを生かし、390円で提供できる価格の安さをアピールする。

　フジオフードシステムは昨年ダスキンから買収した海鮮丼店「ザ・どん」などを年10店ペースで増やす。マグロやイクラなどが載った「海鮮五種盛り丼」は1200円とやや高いが、魚のヘルシーさで女性客を狙う。

　各社の「丼」攻勢の背景には、消費者の生活様式の変化がある。単身者や共働き世帯が増え、自分で調理すると手間も費用もかかる。安全面から揚げ物で火気を使いたくないシニア層も多く、丼業態が割安感や気軽さで受け入れられている。関西には全国約200店あるロイヤルホールディングスの天丼最大手「てんや」の店舗が少ないのも一因だ。

　富士経済（東京・中央）によると、2016年の国内外食市場規模の推計値は「天丼・天ぷら」が15年比で21％増の259億円、「とんかつ・かつ丼」も16％増の444億円となったもようだ。暑い夏に向け、関西の「丼の陣」は盛り上がりそうだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD08H01_Y7A700C1AM1000/

【飲食】「丼」出店競争アツアツ 関西外食、手ごろさ武器

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