【企業】ヤマダ電機、創業の地に「非家電」の新店　雑貨・家具など

ノチラ ★

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家電量販最大手のヤマダ電機は30日、創業の地である前橋市に非家電製品を中心とした新店を開いた。家電製品の販売は近隣の既存店舗が主に担い、新店では生活雑貨や家具、リフォームに特化する。住宅に関わる商材全般を提供する体制を整える。

「家具・インテリア」「ホームファッション」――。30日にオープンした「インテリアリフォームＹＡＭＡＤＡ前橋店」の外観には取り扱う商品の分野が記されているが、そこに「家電」という文字はない。開店式典でヤマダ電機の桑野光正社長は「家のなかのこと全ての相談相手になりたい」と抱負を語った。

　新店は前橋市内で移転した「ヤマダアウトレット館」の跡地に入る。１階は駐車場で２階では寝具などの雑貨がそろう。３階はベッドやテーブル、リフォームのコーナーなどが展示されている。家電と言えば、ソファやテーブルなど部屋に必要な家具がまとめて提案されているコーナーにテレビがわずかに置かれている程度だ。家電量販と形容できる店ではないが、寝具を購入した女性（75）は「きれいで感じがいい店ね」と、特に違和感を感じていない様子だった。

　ヤマダ電機は大阪府豊中市で住宅メーカーのショールームを備えた店を運営しているが、今回のような店舗の大半を非家電商品が占める取り組みは初めてだ。山田昇会長は新店舗について「売り上げの半数近くがリフォーム関連になるだろう」とみる。インテリアリフォームはグループにとって「実験店」との位置づけだが、山田会長の肝煎りですでに多店舗化の方針が決まっている。

　家電市場が伸び悩むなか、住宅関連事業の強化はヤマダ電機にとって近年の懸案だった。2011年に注文住宅メーカーのエス・バイ・エル（現ヤマダ・エスバイエルホーム）を買収し、13年にはスマートハウスを低価格で提供するメーカー、ヤマダ・ウッドハウスを別途設立した。住宅関連事業の業績は当初目標を下回っているが、今年からはグループで住宅ローンの取り扱いも始めた。

　テレビやパソコンなど家電販売の需要は新店から約200メートル先にある既存店舗「テックランドＮｅｗ前橋本店」が担う。同店の向かい側にはヤマダ・ウッドハウスの住宅展示場もあり「三位一体で」（桑野社長）住宅分野の需要取り込みを図る。徒歩２～３分の距離に分散した店舗網で家電と住宅の相乗効果を発揮できるか。創業の地での実験の成否が、今後のヤマダ電機の姿を決める。
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【企業】ヤマダ電機、創業の地に「非家電」の新店 雑貨・家具など

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