【VR】ハウステンボスが渋谷にVR活用した新施設

ノチラ ★

テーマパークなどの競争が激しくなる中、長崎県佐世保市にあるハウステンボスが、仮想の世界を現実のように体験できるＶＲ＝バーチャルリアリティーの技術を活用したアミューズメント施設を東京・渋谷区にオープンすることになりました。
長崎県佐世保市のハウステンボスが、東京・渋谷区の商業施設の中に今月２４日にオープンするこの施設は、仮想の世界を現実のように体験できるＶＲの技術を活用したアトラクションが体験できます。

このうち、宇宙空間に飛び出す体験ができるアトラクションでは、ゴーグル型の端末を身につけると地上から宇宙空間に飛び出したあと、ビルの谷間に落下していく映像などが映し出されるほか、映像に合わせて座っているイスが振動することなどで、現実のような感覚を体験できるということです。

今回の施設は、長崎県佐世保市のハウステンボスで提供している中でも人気の５つのアトラクションが体験できるということで、この施設をきっかけに首都圏からの客の増加を図る狙いがあります。

国内のテーマパークなどは競争が激しくなる中、集客の強化に向けた新たなアトラクションの整備が相次いでいて、ハウステンボスの高木潔専務取締役は「現実ではありえない世界観を体験してほしい。この施設には常に新しいものを投入して、施設の全国展開も視野に運営していきたい」と話していました。
娯楽施設の市場規模は増加傾向
消費に力強さを欠く中で、テーマパークや遊園地など娯楽施設の市場規模は増加傾向にあります。

経済産業省によりますと、去年のテーマパークや遊園地の運営会社の売り上げは合わせて６５８１億円と、統計を取り始めた平成１２年以降、最も多くなり、増加傾向が続いています。

この背景として、消費者が「モノ」の消費よりも、体験などにお金を使う、いわゆる「コト消費」を重視する傾向が強まっていることが指摘されています。

こうした中、各社は、入場者数の増加が見込めるとして積極的な投資を行っていて、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを運営するオリエンタルランドは、およそ７５０億円を投じて「美女と野獣」をテーマにした、新たなアトラクションなどの整備を進めています。

また、大阪市にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンも、６００億円以上を投資して大手ゲーム機メーカーのキャラクターをモチーフにした、新たなアトラクションなどの整備を進めています。

さらに、名古屋市には、ことし４月、世界的玩具メーカーによる屋外型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」がオープンしました。

一方、新たな体験型の施設として、ＶＲ＝バーチャルリアリティーの技術を活用した娯楽施設をオープンさせる動きも東京を中心に相次いでいます。このうち、大手ゲーム機メーカーの「バンダイナムコエンターテインメント」は、仮想の世界でアニメのキャラクターなどを体験できる施設を、来月１４日に東京・新宿区にオープンする予定で、こうしたＶＲ施設を含めて娯楽施設の間の競争は激しさを増しています。
専門家「新しいコト消費求められる」
テーマパーク業界に詳しい日本総研の東秀樹主席研究員は「消費者の行動は『モノ消費』から『コト消費』に移ってきている傾向があり、その中でも、従来から考えると規格外の新しい楽しみ方を体験できる新しい『コト消費』を求めてきている。テーマパークは同じもので人気が出てくる時代はすぎたので、それぞれの特徴をしっかりと出して、独自性のなかで価値をだしていくことが生き残るうえで重要になってきている」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170619/k10011022631000.html?utm_int=news-business_contents_news-main_005