【万博】大阪誘致に「埋蔵金」活用へ　大阪府検討

海江田三郎 ★

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170225-00000010-mai-soci

２０２５年の国際博覧会（万博）の大阪誘致に必要な費用を賄うため、大阪府と関西財界が、
１９７０年の大阪万博の収益金を運用する「日本万国博覧会記念基金」の活用を検討している。
資金難の中、ほぼ半世紀前の「埋蔵金」で費用をひねり出す格好で、万博の誘致費約４億５０００万円のうち
最大約３億円を基金の運用益から充てる方向で調整に入った。万博誘致に成功すれば、基金の元本を取り崩して
会場建設費に充てようと期待する声も強い。【宇都宮裕一】

　基金は公益財団法人の関西・大阪２１世紀協会（大阪市）が管理。大阪万博の収益金から１５５億円を積み立て、
運用益を万博記念公園（大阪府吹田市）の整備などに充てながら１４年までに約１９０億円まで増やした。
協会は運用益の半額を万博公園の維持管理費として大阪府に毎年寄付している。

　万博の誘致活動は、開催地を決める１８年１１月の博覧会国際事務局（ＢＩＥ）の総会まで続き、
世界各国に賛同を呼び掛けるための渡航費など総額約４億５０００万円が必要とされる。費用は大阪府と大阪市
、関西財界で３等分する予定だが、関西財界は「負担が大きすぎる」との姿勢。このため、大阪府は基金の運用益から
今後２年間に寄付として受け取る見込みの約３億円を使い、残りの約１億５０００万円を府、市、関西財界で等分負担することを検討している。

　現時点では、基金の運用益の活用に絞って調整しているが、関西財界からは「万博誘致に運用益を使うのは前哨戦。
会場建設費に基金の元本を使えるかが本戦」との声も上がっている。会場建設費は約１３００億円と見込まれ、
政府と大阪府・大阪市、財界で３等分して負担するが、３者とも基金の元本を使って負担を減らしたい意向が強い。
　ただ、元本を取り崩すには２１世紀協会の規定変更や７０年万博に協力した政府との調整が必要。
減りすぎると将来の公園の維持管理が困難になるため「使えても数十億円」（財界幹部）との見方もある。

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　◇日本万国博覧会記念基金
　１９７０年大阪万博の収益金約１９５億円のうち万博公園の大規模改修に４０億円を使い、残る１５５億円を運用し、
積み立てた基金。万博公園の運営などを行う、日本万国博覧会記念協会や日本万国博覧会記念機構が２０１４年まで運用。
万博記念機構の廃止に伴い、基金の管理は関西・大阪２１世紀協会に移行した。運用益の半額を万博公園維持管理費とし
て大阪府に寄付し、残りを文化振興の助成事業に充てている。協会の規定では、基金は取り崩せないと定めている。

【万博】大阪誘致に「埋蔵金」活用へ 大阪府検討

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