【飲食】フグ肝提供で一斉逮捕大阪「会員制専門店」の客筋と評判

海江田三郎 ★

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/182151

猛毒のため、食用を禁じられているフグの肝を客に食べさせていた大阪の会員制専門店
「大阪とらふぐの会」の関係者８人が２４日、捕まった。食品衛生法違反の疑いで大阪府警が逮捕したのは、
経営者の沢原将人容疑者（４２）と妻の沢原君代容疑者（６２）のほか、府内に展開する４店舗の店長や従業員など８人。

「とらふぐの会」は一見さんお断りが売り文句で、２０１０年５月に天王寺区の古びたマンションの一室で開業した。
住所や電話番号を公表しない隠れ家スタイルが受け、紹介で客を増やし、１２年５月から今年３月までの
約４年間で６万人が来店。９億円以上を売り上げていた。コースメニューに肝の刺し身や「肝醤油」を織り交ぜて
提供していたというが、危ない肝になぜそんなに飛びついたのか。

　管理栄養士の小森まり子氏はこう言う。
「個体差はありますが、トラフグ１匹から取れる肝は小指の爪程度の少量。スッポンや沖縄のハブ酒同様に
精力増進効果があるといわれていて、珍しモノ好きの男性に重宝がられるようですね」
リピーターが少なくなかったようで、食べた客はブログなどに〈たっぷりのごま油に浸された肝。濃厚さがなくアッサリ〉
〈ゴマ油との相性抜群。酒が進む〉と書き込んでいる。どうやら、ウマイらしい。
「俳優から格闘家にシフトした金子賢や阪神の西岡剛、ピーターなども通っていたようです。大阪が地盤の有力政治家も常連客として
名前が挙がっています。ただ、沢原夫婦は関与を否認。店長ら幹部は〈自分たちの判断でやった〉と話していますが、
従業員１人だけが〈沢原容疑者の指示だった〉と供述しています。店内では肝を『あぶら』という隠語で呼んでいた。
常連客にこっそり出すうちに評判になり、定番化したようです」（捜査事情通）

　１９７５年には人間国宝の８代目坂東三津五郎が、料亭で４人前の肝を平らげて中毒死。１１年には東国原英夫前宮崎県知事に
連れられた３０代女性がミシュラン２つ星の「ふぐ福治」で裏メニューの「肝ポン酢」を口にし、救急搬送された。

　精力がつく前にあの世行きになってしまったら、元も子もない。

【飲食】フグ肝提供で一斉逮捕 大阪「会員制専門店」の客筋と評判

【飲食】フグ肝提供で一斉逮捕大阪「会員制専門店」の客筋と評判