【経済】電力自由化スタートも切り替えは０．４％止まり

海江田三郎 ★

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2738150.html
いよいよ４月１日から始まる家庭向けの電力自由化ですが、料金値下げやサービスの充実などが期待されています
。ところが、ふたを開けてみると、新規参入の電力会社に契約を切り替えたのは
全体のわずか０．４％。なぜ盛り上がりに欠けるのでしょうか。

　黙々と歩く女性。電気と関係がありそうですが・・・
　「歩く歩数によって電気料金が割り引きになるサービスの実証実験」（タニタヘルスリンク松林曜子さん）
　実は、歩数などを計測して、その分だけ電気料金が安くなるという驚きのサービス。電力小売りに参入する
イーレックスとタニタが組んで始めます。

　「現在調整中だということですが、だいたい１０００歩歩いて１円値引きされる計算です」（記者）
　「電力の自由化を皆に知ってもらって、楽しいプランで参加していただく」（イーレックス・スパーク・マーケティング秋山隆英社長）

　４月１日から自由化される家庭向けの電力販売。大手電力会社が独占してきた８兆円とも言われる市場が開放され
幅広い業種の２６６社が新規参入を予定しています。
　太陽光パネルが設置されているのは、実は牛舎の上。こちらで発電した電気を買った人には、乳製品がプレゼントされます。

　「再生可能エネルギーが増えていくきっかけになれば理想」（八王子協同エネルギー加藤久人共同代表）
　しかし・・・。都内に住む川村さん夫婦。共働きの２人の電気代は、多い月で６０００円程度です
。各社の料金が比較できるサイトで、夫婦に合うプランを探してみました。

　「こんなに安いんだ」
　あるプランでは、なんと年間およそ７５００円お得。しかし、よく見ると・・・
　「割高？」
　「電気代は割高になるけど、総合すると安くなる」
　実は電気代だけで見ると値上がりに。ガソリン代が割引されたり、ギフト券がもらえることと合わせると、
結果として割引になるという仕組みです。さらに注目していた再生可能エネルギーを扱う会社についても、
専門のサイトで調べると、４月から販売を始めるのはわずか３社でした。

　「これだけなんですか」
　今、電力全体に占める再生可能エネルギーの発電量は３．２％。売る電力が足りないのです。
　「（割り引きの）詳細見ると、変えなくていいかなと思う」
　結局、川村さんは電気の購入先を変えず、しばらく様子を見ることにしました。
　２３日までに電気の購入先を実際に切り替えたのは、０．４％にとどまっています。
　「（料金が）変わらないって聞いたから、面倒だから今までどおりにしようと」（女性）
　「様子を見てみようかなと」（女性）
　自由化の恩恵は乏しいと感じられたのか、課題が残る船出となりました。（31日15:39）