【食品】新社名を「伊藤ハム米久ＨＤ」に、食肉大手が経営統合

海江田三郎 ★

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20151107/CK2015110702000103.html

　来年四月一日に経営統合する食肉加工大手の伊藤ハム（兵庫県西宮市）と米久（沼津市）は六日、
新設する共同持ち株会社の社名を「伊藤ハム米久ホールディングス（ＨＤ）」にすると発表した。
持ち株会社の社長には米久の宮下功社長が就き、伊藤ハムの東京事務所がある東京都目黒区に本社を置く。

　九月に経営統合を発表した際、持ち株会社の社長に就任予定とした伊藤ハムの堀尾守社長は会長に就く。
堀尾社長は「早急に統合効果を出すには、当初から新しい経営陣でスタートする方が良い」と説明した。

　大阪市内で記者会見した米久の宮下社長は「環太平洋連携協定（ＴＰＰ）もあり、海外でも成長を目指すには
統合以外に道はない」、伊藤ハムの堀尾社長は「人員削減は全く考えていない。両社とも業績好調だが今後、
競争が激化する。業界首位を狙えるような会社にする」と述べた。

　少子化で国内食肉市場が縮小する中、需要が高まるアジアでの事業展開を加速させるため、統合して競争力を強化する。
業界二位の伊藤ハムと七位の米久の統合で、連結売上高は単純合計で約六千三百六十億円（二〇一五年三月期、米久は二月期）になる。
首位の日本ハムの連結売上高は約一兆二千百三十億円（一五年三月期）。

　伊藤ハム一株に対し、共同持ち株会社一株を、米久一株に対し同三・六七株を割り当てる。伊藤ハムと米久の筆頭株主はいずれも三菱商事。