【施設】ツタヤ連携「中止も」…図書館建設計画で小牧市長が初めて明言

海江田三郎 ★

http://www.yomiuri.co.jp/national/20151006-OYT1T50105.html

　住民投票で反対票が多数を占めた新図書館建設計画について、愛知県小牧市の山下史守朗市長は６日、
各地で注目されたレンタル大手ＴＳＵＴＡＹＡ（ツタヤ）との連携取りやめの可能性を初めて明言した。
　同市議選の当選証書付与式に出席した後、報道陣から質問を受けた山下市長は「現在進めている
基本設計などの手続きは一時中断し、計画のどこが問題なのかを数か月間かけて丁寧に検証していきたい」
と述べた。検証の結果によっては、指定管理者として予定していたツタヤを展開す
る「カルチュア・コンビニエンス・クラブ（ＣＣＣ）との連携を取りやめることもありえる」と話した。

　検証の方法については、「市民の代表が参加する協議組織を開設し、
建設費や指定管理者制度のあり方など、これまで指摘されてきた問題点を掘り下げていくことも考えている」と説明した。
　開票直後の記者会見で山下市長は「必要に応じて見直しを考えていきたい」と言及していたが、今回、さらに踏み込んだ姿勢を示した。

　山下市長の発言について、市新図書館建設推進室の矢本博士室長補佐は、市長が言及した市民の代表が参加する
協議組織については「一つの案」とした上で、「まずは計画の問題点を整理して、市民の意見を聞くため、
アンケート、説明会、協議組織のどれがよいのか検討し、組み合わせて実施することも考えたい。
（改選された）市議の皆さんに改めて図書館計画について説明し、図書館問題の協議を進めていきたい」と話した。
　一方、住民投票を実現した市民グループ「小牧の図書館を考える会」の
渡辺育代共同代表は「これまで山下市長は、ツタヤとの連携を含めて現在の建設計画を白紙に戻す可能性については
明確な言及をしてこなかった。今回、問題点を掘り下げるために十分な時間をかけて建設計画を検証し、
ツタヤとの連携を取りやめることもあり得ると発言したことを評価したい」と話している。