【明日方舟】アークナイツ Part2655

ご覧になりましたか、ヘビーレインさん。尚蜀とはなんと素晴らしい都市なのでしょう。
実は私はロドスに在籍する以前、殆どミノスから出たことがありませんでした。
栄誉あるアテヌスの祭司という職責のため…当然ながら不満などはございません。
ですが、やはり書に伝え聞く異国にはいつも惹かれ焦がれておりました。
初めて貴女とお会いしたときも、時間の余裕さえあればサルゴンのお話を是非ともお聞きしたかったのですよ。
私はロドスのオペレーターとなった時より、様々な地へ赴くことができることに期待を抱いていました。
そのきっかけが鉱石病に感染して故郷を離れなければならなかった事だとしてもです…。未だ強い郷愁の念を禁じ得ませんが、期待と郷愁という感情は必ずしも矛盾しないのです…。
そして炎国の土地に触れるのは今日が初めてですが、私はいま感動に打ち震えています…！
酒瓶や酒壺に手脚が生えてこちらに向かってくるとは…！！
こんな事は旧いミノスの神話にすら載っていませんでした。聞いていますかヘビーレインさん！
こほん、すみません…。ですがまさかお酒そのものと刃を交える日が来るなど、誰が想像できるでしょう。
器鬼と呼ぶのですよね？あれは何かのアーツによる力なのでしょうか？ロドスにも同じことができる人はいないのでしょうか？
酒精の化身と腕を競い、その勝利の美酒を戴く…。ああ、なんと甘美なことでしょう。
…………ヘビーレインさん。いえ、そうではないのです。大切な話です。どうか私の言葉に耳を傾けてください。もう時間がありません。
…ビニール袋をお持ちではないですか？
袋でなくとも、水密性の空き容器ならばなんでも構いません……。
ぅ……っぷ、待って、待ってください。手を振り払わないで…。今は少しの振動でも危険です…。
待っ、ヘビ…レ……んぐ、どうか行かないエ゛

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